発泡性ワイン

さて夏も本番になってまいりました。

これぐらい暑いとどうにでもしてくれ〜。
という感じになってきますね。

 こんな日は炭酸ものが美味しいですね。

というわけで、お待ちかね、スパークリングワインの特集です。

 以前、特集をした時は、古典的な方法、メソッド・オブ・シャンプノワ、つまりシャンパン製法について書きましたが、この方法はフランスのAOCで定められているすべてのワインがこの方法で作られています。
 例を上げると、アンジュー、アルボワ、ブランケット・ド・リムー、ボルドーブルゴーニュ、レトワール、モンルイ、セーセル、トゥレーヌ、ヴーヴレーなどがそうです。

 またドイツ方式、メソッド アルマンド というのもあり、これは澱を瓶の口に集める作業、すなわちルミアージュと澱を凍らせて抜く作業すなわちデゴルジュマンが省略されるものです。

 この他、日常消費用に大量生産されているのが、cuvee close(キュベ・クローズ)またはシャルマ法と呼ばれる製法です。

 これはどういうものかというと、辛口白ワインを巨大な密閉タンクに満たし、そこに砂糖の溶液と酵母を加えます。
 すると当然、二次発酵が開始され、タンクの中には発酵によって発生した炭酸ガスが充満し、たくさんのガスがワインに溶けていきます。
 つまり、これは、巨大なシャンパンボトルのなわけです。
 これをタンク内の圧力を利用して濾過し、すぐに瓶詰したものがシャルマ法で作られるワインです。

 まあ、味や泡立ちははゆっくりと低温二次発酵したシャンパンには劣りますが、値段は格安になります、シャンパンはちょっと普通の収入では毎日飲むわけにはいきませんが、この製法でつくられたものであれば、1,000円前後でそこそこのものが買う事ができます。

 さらにもっと安いスパークリングワインは、安い白ワインに炭酸ガスを封入するという身も蓋もない製法でつくられますが、これはグラスに注ぐと、ブワッと泡がたって、後はサイダーのように大粒の気泡がグラスの壁面にぷつぷつとついて終わりという感じで、品質的にシャンパンとくらぶべきもありません。

 あと、イタリアのアスティど呼ばれるデザートワインはまた違う方法で作れます。これは、二次発酵ではなく、一時発酵の時に発生するガスをそのまま封じ込めて、瓶詰します、これは日本酒の活性にごり酒と同じような作り方ですね。
 これは上品な甘味の美味しいデザートワインです。