カリフォルニアワイン特集その1

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カリフォルニアワイン

新世界のワインの中では、やはり主格の座を占めるのはカリフォルニアワイ
ンである事に異論のある人はいないでしょう。

 カリフォルニアをこのような第一級のワイン産地になったのにはいくつか
の理由があります。

 まず、安定したぶどう造りに適した気候です。

 ぶどう生育期間の積算温度を計算すると最も涼しい地区はヨーロッパの北
部に、そして最も暑い地区はスペインに条件が近くなっていて、色々な条件が
入り組んでいます。

 次の要因は、消費者です。

早くからカリフォルニアの北部は、世界の文化的中心の一つであり、知識人
が集まっていました、彼らの肥えた舌を満足させるために、カリフォルニアワ
インは質的な向上をしていったという背景もあるのです。


 初期の頃のカリフォルニアワインは、「シャブリ」だとか「ライン」など
ヨーロッパの有名なワイン産地の名前を不当にラベルにつけて販売していまし
たが、実は「シャブリ」も「ライン」も同じ発酵槽だったという笑い話もあり
ます。

 カリフォルニア大学の葡萄栽培・ワイン醸造研究所では、カリフェルニア
ワインは葡萄品種が鍵であり、こうした不当表示を止めさせ、現在主流になっ
ているような葡萄品種をラベルに明記する形式に変えさせるため粘り強く努力
しました。

 その為現在、新興のワイン地域では当たり前になっていますが、一つの生
産者が、ボルドータイプのワインと、ブルゴーニュタイプノワイン、さらには
イタリアやポルトガルのタイプを一緒に造っているという状況が生まれたので
す。


ナパ渓谷

 クラッシックなカリフォルニアの高級ワインというとやはりナパバレイで
す、ワイナリーの大分部が谷底の平野にあり、マヤカス山地によって隔てられ
ている南西部のソノマも同地区とされています。ソノマはあの幻のカリフォル
ニア共和国の首都と宣言された地で、マヤカス山地の斜面上にナパの最良のワ
イナリーがあります。

 またソノマにはカリフォルニアワイン初期に有名だったブエナ・ヴィスタ
ぶどう園がありました、 1857年にアゴストン・ハラスティ大佐が創設し
た葡萄園ですが、なにより歴史的に重要なのは、大佐が故郷のハンガリーから
持ち帰った葡萄を栽培していた事です。
 この葡萄が現在カリフォルニアの最もユニークな主要品種ジンファンデル
です。

 ナパバレーで現在最も有名なワイナリーといえば、ロバート・モンダビが
上げられます、モンダビはナパ渓谷の南端近くにあります、発酵時の温度管理
と熟成する樽の樫材の研究により、まるでムルソーのようなシャルドネを造る
事に成功、アメリカワインの質的な向上の可能性を示唆しました。