◆圧搾 前回は赤ワインの製法について書きましたが、今回は白ワインの製法です、でも 、赤も白もワインであることにはかわりないので、そんなに違いません。 ただ一つ大きく違うのは、発酵前に圧搾をすることです。 赤ワインの場合は、葡萄の皮に含まれる色素やタンニンを抽出するために、皮と いっしょに発酵する必要がありますが、白の場合はその必要がないからです。 また、圧搾の際には赤ワインのように除梗はしません、梗が果汁が流れるのを助 ける働きをするからです。
◆泥落とし こうして搾り取られた果汁は、最初いろいろな不純物を取り除くためにタンクに 集められ、不純物の沈殿が行われます。この作業は"泥落とし"と呼ばれ、大きなワ イナリーでは、遠心分離機が使われる場合もあります。
◆発酵 発酵は大桶や樽で行います、上物のワインの多くは樽で発酵させますが、その中 でも、リムーザン産の樫樽が良いとされています。 発酵中の温度は15〜20度と赤の場合よりもずいぶん低い温度に調整されますが、 これは赤のように、タンニンや色素の抽出をする必要がない事、それに香りやフレ ーバーを出来るだけ出させるようにするためです。 この時、発酵がむらなく進ように時々攪拌するのは、赤ワインと同じです。そし て、ワインは#マロラクティック発酵が完了するまで、このまま澱と同居させられ、 時には晩春までかかる事があります。
#マロラクティック発酵・・・アルコール発酵の終わったばかりのワインにはたくさんの リンゴ酸が含まれていますが、リンゴ酸は苦みや渋みを強調してしまうので、乳酸 菌にによってこのリンゴ酸をよりまろやかな味わいの乳酸に変える発酵のことです
◆熟成 その後、ワインは澱のないきれいな樽に移され熟成されます。 この時赤ワインと同じように、白ワインも清澄されます、カゼインやアイシング ラスと呼ばれる清澄剤がよく使われます。
◆瓶詰 瓶詰前に軽く濾過してから瓶詰めします、酒石酸がの結晶物などが沈殿するのを 防ぐために冷却装置を使って安定させる事もありますが、自然の低温セラーで熟成 したものには比ぶべくもありません。
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