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日本酒入門その1日本酒はもちろん、ご存知の通りお米から作るお酒です。 基本的な製法は、さだかではありませんが室町時代に確立されたと言われています。 もともとの原型は、韓国のマッコリのように酸味の強いアルコール度数の低いお酒であったものですが、先達の工夫により、よりアルコール度数の高い酸味が少なく日本の食生活とも調和したお酒になりました。 濱田屋流は実用本位ですので、詳しい造りの話は、後回しにして、日本酒の味に実は一番影響の強い後処理の話を先にしてしまいまたいと思います。 生か火入れかで決定的に違う純米酒とか本醸造など製法はいろいろですが、実際飲んでみると、生酒と火入れの酒ではまったく味が違うのです。 『火入れ』とは、平安時代後期に世界で最初に考案された、加熱殺菌法の事です。 現在、ほとんどの長期保存がきく食品は加熱殺菌されています。 これは、食品の中に含まれている微生物を加熱する事で殺してしまい、食品を長期間保管する方法で、ヨーロッパではパスツールという人が1862年4月20日に初めて実験した殺菌法と同じものです。 日本ではヨーロッパよりも遥かに先駆けて加熱殺菌を実現していたわけです。 さて、この加熱殺菌を行うと、日本酒には大きな変化が起こります。 一つは、香りです。 醸造したての日本酒は酵母がアルコール発酵をする時の副産物として、果実のような香りを発生します。 これは、成分的には、リンゴやバナナの香りと同じものです。 この香り成分は、熱によって簡単に蒸発してしまいますので、加熱殺菌をしたお酒はこの果実の香りがほとんど無くなってしまいます。 また、お肉を加熱すると色も味も変わるように、お酒のなかに含まれている成分も熱によって変質していきます。 このため、火入れ前のお酒と火入れ後のお酒では、またったく違うお酒になってしまいます。 これが実際のところ、日本酒の味や香りには一番大きな影響を与えるのです。 というわけで、今回は火入れの酒と生酒を飲み比べていただくのに適したお酒を上げてみたいと思います。 |